夢貘まくら

夢を食べる妖獣として知られる『獏(バク)』。
日本では古くから、獏の絵を枕の下に置いて寝ると獏が悪夢を食い、吉夢を見せると信じられてきました。
当社では、現在のバクをモチーフに、現代版獏枕『夢貘まくら』を製作しました。
バクが枕に宿り、ぐっすり安眠できる事でしょう。又、バクの形もユーモラスで見た目にも楽しめます。

『夢貘まくら』の仕様:
側生地…綿100%(二重)/中材…小粒パイプ1.2kg/枕カバー…綿100%
※『夢貘まくら』についての御質問等はメールにてお問合せ下さい。
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「貘」について
 夢を食べる妖獣として広く知られている『獏(バク)』は、古代中国で創作された想像上の生き物です。
 『獏』は「象鼻犀目牛尾虎足寝其皮避湿気其形避邪」、すなわち象のような鼻、サイのような目、牛のような尾、虎のような足を持ち、その皮を敷いて寝ると湿気を避け、邪気を払う‥と言われました。また体色は灰色で胸前と尾の上は白く、体の大きさは水牛ほどあり、動きは鈍いものの怪力で、歯が強く、深山の竹林などに住み鉄、銅、竹を好んで食べている‥と言い伝えられてきました。神様が動物を創造したとき、最後に余った材料を使って作った動物が『獏』という伝説もあります。後に悪夢を退ける「バクキ」と言う神の伝承と混同され、『獏』は人間の夢を食べる霊獣とされるようになりました。
 古代中国では「睡眠中に魂が遊離する」と考えられており、そのため魂が悪霊にさらわれないよう寝室や枕元などに守護獣として『獏』の置き物等を置いていたとされています。また日本でも「獏の絵を枕の下に置いて寝ると獏が悪夢を喰らい吉夢を見せる」と信じられてきました。悪夢にうなされた朝に「ゆうべの夢は『獏』にあげます」と3回唱えるとその悪夢から逃れる事ができる、という言い伝えは今でも日本の各地に残っています。
 現在アジアや中南米に生息している「バク」は『獏』のモデルという訳ではなく、『獏』の伝承を元に後世の人が名付けたものですが、かつて中国でペストなどの流行性疾患をもたらす「病魔」をバクに食べさせて退治する習慣があったと伝えられる等、現代のバクも『獏』同様、魔除けや破邪の象徴として語り継がれています。マレーバクはお釈迦様の乗物だといわれ、お釈迦様の乗った鞍の跡が白く残ったという伝説も残されています。
バクについて
文化財の貘枕

・大名枕…サントリー美術館(東京都)
・北政所の蒔絵の枕(重要文化財)…高台寺(京都市)
・初音の調度、祝いの枕(千代姫1698年婚礼)…徳川美術館(名古屋市)
・祝いの枕(福(サチ)君1836年婚礼)…徳川美術館(名古屋市)

※写真は白崎まくらコレクション蔵
マクラの語源

いろいろありますが、定説とされるものはありません。
1.間座店(マクラ)…頭のすきまを支える
2.頭座(アタマクラ)…マクラ
3.目座(メクラ)…マクラ
4.巻座(マクラ)…昔、袖を巻いて枕とした
5.纏座(マキクラ)
6.真座(マクラ)…神霊を呼び出す手段として枕をする
7.魂倉(タマクラ)…マクラ
・クラ(座・倉)…凹んだところ/胸ぐら、股ぐら、馬のクラ、物を納める倉(クラ)
・古代人は睡眠中に魂が肉体を離れ、遊離するとして枕の中に宿ると考えられました。
・古事記にある神々で、渓谷を司る神には闇(クラ)がついていました。
・古事記には御枕方(マクラベ)、日本書紀には摩苦羅陛(マクラベ)の記述が残っています。

平成15年12月27日にTBS系列にて放送された「世界ふしぎ発見!年末・夢スペシャル」で、テーマの『夢』にちなみ、当社の『夢貘まくら』が紹介されました。

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